記帳はJDLというシステムでやっています。
でも、自分で選んだ覚えがありません。 引き継いだときから使っていて、正直、詳しいことも分かっていません。毎日開いて、入力して、閉じる。それだけです。
「会計ソフト おすすめ」で検索すると、比較記事がたくさん出てきます。freeeがいい、マネーフォワードがいい、弥生がいい。読むたびに、少し置いていかれた気分になっていました。
今回、自分が何を使っているのかを調べてみました。そうしたら、そもそも選ぶ話ではなかったことが分かりました。
調べたら、会計事務所と繋がるシステムだった
JDL(日本デジタル研究所)は、会計事務所向けと、法人・個人事業者向けの両方に製品を出している会社でした。
そして顧問先向けの製品には、こういう特徴があります。
- 会計事務所を通じて提供される(自分で探して契約するものではない)
- 帳簿を入力すると、仕訳が自動で作られる
- 入力したデータを、そのまま会計事務所に送れる仕組みがある
つまりこれは、会計事務所と顧問先が繋がることを前提に作られたシステムです。
正直に書くと、私が使っているのが具体的にどの製品なのか、正確には把握していません。 事務所から「これを使ってください」と言われたものを、そのまま使ってきただけだからです。
「選ばなかった」のではなく「選ぶ場面がなかった」
ここで気づいたことがあります。
世の中の会計ソフト比較記事は、全部「自分で選んで買う」前提で書かれています。
- 料金プランを比べる
- 機能を比べる
- 使いやすさを比べる
でも私には、比べる場面が一度もありませんでした。 税理士事務所が使っているシステムがあって、それに繋がるソフトを渡された。それだけです。
同じ状況の会社は、かなり多いのではないかと思っています。「うちは何のソフトを使っているんだっけ」と聞かれて、すぐ答えられない経営者は、たぶん珍しくありません。
そして、それは怠慢ではなく、選ぶ立場になかったというだけです。
値段を比べて、意外な結果になりました
うちが払っているソフト代は、年間で1万円ほどです。
比較記事によく出てくるクラウド会計と並べてみます。マネーフォワード クラウド会計の法人向けプランは、**ひとり法人プランで年額32,736円(税込)、スモールビジネスプランで年額59,136円(税込)**でした(2026年8月時点)。
つまり、こうなります。
今のソフトから乗り換えると、ソフト代は3倍前後になる
「クラウド会計にすれば効率が上がる」という話はよく聞きます。でもその前に、費用が確実に増えるという事実があります。
もちろん、機能も自動化の度合いも違うので、値段だけを比べても意味はありません。ただ私の場合、比較記事を読んでいたときは「今いくら払っているか」すら把握していませんでした。 比べる土台がなかったわけです。
では、変えられるのか
仮に「クラウド会計にしたい」と思ったとします。
自分の意思だけでは変えられません。
なぜなら、記帳したデータは最終的に税理士事務所に渡って、そこで決算になるからです。事務所側が対応していないソフトに変えると、そこで話が止まります。
つまり、会計ソフトを変えるというのは、実際には税理士を変えるかどうかの話になります。
これは、記帳の分担について書いた記事とも繋がります。あの記事では「自分が何を頼んでいるのか把握していなかった」と書きましたが、ソフトについても同じでした。事務所のやり方に乗っていて、その中身を確認していなかった。
私はどうするか
正直に書きます。今すぐ変えるつもりはありません。
理由は3つです。
- ソフト代が、クラウド会計より安い(これは調べて初めて分かった)
- 入力自体は、慣れているので困っていない
- 変えるなら税理士を変える話になり、そこまでの不満はない
ただし、知らずに続けているのと、知ったうえで続けているのは違うと思っています。
もし今後、事務所の対応に不満が出たり、経理の負担が明らかに重くなったりしたときは、「ソフトを変えたい」ではなく「対応できる事務所を探す」という形で動くことになる。 そこが分かっただけでも、調べた価値はありました。
自分で選べる立場なら、話は別です
ここまでは「事務所のシステムに乗っている人」の話でした。でも、そうでない読者もいます。
- これから開業・起業する
- まだ税理士と契約していない(個人事業主にはこの層がかなり多いはずです)
- 事務所がクラウド会計に対応している
この場合は、普通に自分で選べます。 そして選べるなら、クラウド会計は有力な候補だと思います。私が使えないだけで、悪いものだから使っていないわけではありません。
とくに自分で確定申告をしている個人事業主なら、選択の自由度は法人より高いはずです。青色申告特別控除の要件(複式簿記での記帳など)を満たす必要があるので、ソフト選びがそのまま控除額に効いてくるという点でも、法人より切実だと思います。
正直に書いておくと、私は各社を実際に使い比べていません。 使っていないものについて「こちらが優れている」とは書けません。
ただ、自分で選べる立場の方には、次の点は言えます。
- 選べるうちに選んだ方がいい。 一度どこかの事務所のやり方に乗ると、後から動かすのは面倒です
- 将来、税理士に頼むことを考えて選ぶ。 その事務所が対応していないソフトを選ぶと、私と同じ状態になります
- 料金は年額で見る。 月額表示だと安く見えますが、法人向けは年間で3万円台からでした
私は選ぶ場面がないまま、ここまで来てしまいました。 選べる立場にいるというのは、それ自体がひとつの利点だと思います。
そして私も、たぶん選ぶ側になります
書きながら気づいたのですが、私自身も片方だけの立場ではありませんでした。
会社の経理は、税理士事務所のシステムに乗っています。ここは選べません。でも会社とは別に、個人でやっていることがいくつかあります。 このブログもそのひとつです。
そちらで収入が出るようになれば、個人として確定申告をすることになります。 そしてそのときは、税理士も事務所のシステムも関係ありません。自分で選べます。
つまり同じ人間でも、法人と個人で立場が違うわけです。会社では選べないのに、個人では選べる。
だから私は、今は使っていませんが、この先は使う可能性があります。 「一生使わない」と思って書いているわけではありません。
触ってみるのが一番早いと思います
クラウド会計は、無料の会員登録で中を触れます。 比較記事を10本読むより、実際に画面を開いて自分の取引を1件入れてみる方が早いと思います。合わなければ、それで分かります。
同じ状況の方へ
「会計ソフトを何にするか」で迷っている方は、まず自分が今何を使っていて、それが誰から来たものかを確認するところからだと思います。
- 自分で契約して払っているソフトなのか
- 税理士事務所から提供されているものなのか
後者なら、比較記事を読んでも意味がありません。 選択肢がそこにないからです。
そして、どうしても変えたいなら、ソフトを探すのではなく、そのソフトに対応している税理士を探すことになります。順番が逆なのだと、今回分かりました。
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この記事について
本記事は、筆者自身の環境を調べた記録です。製品の仕様や提供条件は変更されることがあり、契約内容によっても異なります。 実際の導入・変更にあたっては、各社の公式情報および顧問税理士にご確認ください。